説明会参加者少なすぎる?!「市民と議論」は一体いつ??
今回の一般質問では、6月に続いて、1市3町ごみ処理広域化について質問しました。
6月に「ごみ処理広域化についての考え方」が出され、熱回収施設(焼却炉のことです)の受け持ちが「小田原」になったことや、焼却炉の規模が日量320tいう方向性が決まりました。6月議会では、市長は「今後、住民説明会等を開いていく中で、それはいろんな御意見が出てくると思います。それを受け入れた中で、では地域の未来としてどういう選択を私たちはするのかという議論を、もはや避けて通れない段階に来ていると思いますので、その議論をしたい」と述べていましたが、8月から各市町で始まった7回の住民説明会には、小田原が4回開催で67名、真鶴22名、湯河原8名、箱根町6名しか集まりませんでした。私もこのうちの何回かは参加しましたが、箱根町などは箱根町民は2人しか参加していませんでした。これでは「議論をした」とは言い難い。とにかく、多くの市民が参加する方法で、議論の場を計画の素案を策定する前に作るべきだと訴えました。
市長は「検討したい」との答弁でしたが、こういう問題こそ、市長がお得意の無作為抽出の市民を集めた「プラーヌンクスツェレ」の手法を取り入れ、市と市民団体から十分な情報提供をして、市民が「ジャッジ」していったらどうかと提案しました。
さらに質問では、市民説明会を傍聴していて気になった質問を改めて市長に問いました。
その1
財政面の問題。ごみ処理広域化は国の交付金が下りるのですが、今後新政権のもとどうなるか分からない中で、この交付金がなくても、広域化を進めるつもりなのか。財政難の中で、交付金がなくても、事業を進めることができるのか?交付金の要件は人口5万人以上、面積400㎢に、こだわる必要がなくなります。分別も進み、これから生ごみの分別も始めようとしている小田原がわざわざ広域化する必要性がどこにあるのか。
その2
受け持ちなぜ熱回収施設(焼却炉)を小田原市が持たなければならないのか。受け持ちについて、焼却を小田原が受け持つのはいやだ、ということになったらほかの3町がどこか受け入れてくれることは可能なのか?
その3
他の3町では事業系の一般廃棄物も、市民が出すごみと一緒に、タダで処分されています。(小田原氏は有料)つまり、事業者が出したごみが税金で処理されているのです。事業者が出す一般廃棄物は、事業者の責任で処理するべきです。この点について、どこまで議論または、事業者の理解を得ているのか?
また、今1市3町で行われている資源化検討委員会ですが、小田原でも生ごみたい肥化検討委員会があり、この整合性がよくわからないと思うのですが、この委員会で見学に行った東京都大田区の食品リサイクル施設と藤沢市の有機資源再生センターの2か所の資源化施設は、どこも事業系の生ごみを扱っている施設です。実は、藤沢市の有機質資源再生センターなどは、市民の反対がありながら建設が進みましたが、思ったほど食品残さが集まらず、08年の累積赤字が2億5800万円。そのため、市外の業者から食品残さを集めているそうです。そのあたりの検討はどうなっているのでしょうか?
そうした疑問も含めて、市民との議論がなければ、先に進むことは許されません。
加藤市長は、市民との議論を重視した政策を大事にしているはずです。この問題でもぜひその姿勢を貫いてほしいと思います。
ごみ処理施設のような迷惑施設は、その地域に住んでいる住民にとっては大変な負担です。広域化し、規模が大きくなれば、その負担も大きくなるのは当然です。私は、一部の地域や、そこに暮らす人たちだけに負担を押し付けるようなことは、それがどんなに良いこととだとしても賛成できません。原発も、基地も、同じ問題だと思っています。
人が暮らせは、ごみはどうしてもでます。その負担はできる限り皆で分け合うこと、その負担を減らすために皆で知恵を出し合い、努力をすること。そうした姿勢が市民すべてに問われている問題だと思います。
“説明会参加者少なすぎる?!「市民と議論」は一体いつ??”へ6件のコメント
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Unknown
いつもいろいろとありがとうございます。
タイトルどおりに「市民が意識する」ことが民主的な解決への道になるのでしょうね。
「市民が意識する」ための方法は、意識を持った市民グループ(当然誘致派は誘致派が)がやらなければいけない。意識を高めなければいけない部分でしょう。
なんだか「裁判員制度」と同じ雰囲気を感じますが、ごみ問題は裁判員と違って正しいジャッジメントよりも自分たちの町はこうしたいという方針作りだから、裁判員よりも直接参加できる機会を増やさなければいけないのでしょうね。
事あるごとに僕らも小さな学習会を開いたり、隣近所に雑談でいいから話したりして、とにかく現状を伝えていきたいものです。
引き続きご指導ください。
それとこうしたリアルタイムの報告は、なかなか昼間議会を見に行けないものにとってありがたいです。
いつまで検討?
市長は「検討したい」との答弁?
柔らかい段階での「考え方」を示すための「説明会」ということでしたね。広域協議会の5人の専従職員は、この問題でもう4年も考え続けているんですよ。私は、3回も説明会に出ましたが、その「考え方」などはまったく伝わってこない。いつまでこの協議会を継続するのですか。協議会長の「考え方」を聞かせてください。市民と論議する場をつくってください。
Unknown
Takeさま
コメントありがとうござます。
「プラーヌンクスツェレ」は、先日行われた総合計画作成のための市民参画の手法でした。無作為で抽出した市民300人をグループに分け、市と、市民団体が情報提供をし、それについて議論をしてもらいながら結論を出していくという、市民意見を集約する新しい方法です。
ただし、この方法は、総合計画のようなテーマが多岐にわたるものにはふさわしくなく、むしろ今回のような賛否が分かれるような大きな事業、ゴミ処理広域化や駅前再開発、市民ホールなどの方向性を考える上で有効な方法だというのが私の持論です。この点は、6月の一般質問で
取り上げました。
市民参加を身上とする加藤市長には、こうした難しい問題こそ、きちんとした市民意見の集約に努めてほしいと思います。
市長になる前に「ゴミゼロ」で有名な上勝町の事例を市民に紹介していたのは加藤市長本人です。
私は以前、上勝町長とお話をしたことがありますが、「広域化なんてばかげたことだ。絶対にやってはいけない」とおっしゃっていました。
それなのになぜ、加藤市長は広域化を進めようとするのか、分かりません。
Unknown
smatさま
実は、市長の答弁、元気がなくてよくわからなかったのです。市民参加については検討をしていきます、と言ったと私は記憶していますが、金曜日にはインターネットで見れますので、答弁をもう一度チェックしたいと思っています。
とにかく、今議会、市長は元気がありませんでした。ごみの問題のほかに、私は特別支援教育も質問しました。「市民参加」「いのちを大切にする」というのは、市長にとっては得意分野のはずです。元気に、前向きな答弁をしてほしかったな。
とても残念です。
質問について
質問をしていただき、小田原市行政のごみ処理広域化に対する考えが、あまりに不充分であるかが、再確認されました。
今後の事を思うと、暗澹たるものがあります。
特に、市長の回答の中に、交付金がないとしても、広域化をすることは、経費の節減に成るというのがありました。これには驚きました。
以前の加藤さんから思うと、ビックリです。
明らかに根拠のない、あまい推測意見です。
その背景となる、検討がまだされていません。
せいぜいやり方によってはそうなるかもしれない。場合によっては例えば溶融炉導入となれば、総費用は膨大になる問題だと思います。
佐々木さんの再三の質問のお陰で、小田原市の19年度の廃棄物会計は出てきました。
今後、広域化における、廃棄物会計の試算を行うべきではないでしょうか。
市長答弁では、再度の説明会については、避けたいと言う、印象の方が強かった。
どうも、役人の一人になってしまったような印象が出てきています。残念です。
Unknown
笹村さま
そうです。すべてはなんの根拠もない計画です。その根拠がないままで、7回もの市民説明会を開いたわけです。根拠がない説明では、何も説明したことにはなりません。すべては憶測にすぎないのに、そう指摘すると「柔らかい段階で」と逃げる。あの、「考え方」の数字のどれもが、意味がないのだということこそ、説明すべきです。
廃棄物会計については、ご指摘の通りに環境課にも伝えてあります。
今回、今村議員も、違った視点で広域化について質問をしました。
市民ホール、駅前再開発、地下街、本庁舎耐震化、そしてごみ処理広域化。財政が来年度も厳しいのに、こんなに大型事業が目白押しています。本当にできるのか?という厳しい指摘でした。
これらの事業の中で、一番事業費が大きいのは広域化でしょう。
下水道も値上げせず、市立病院も赤字。
こうしている間にも、お年寄りも、障害のある子も、困っている状況は変わりはしないのです。
優先順位をつけなければなりません。
何が一番大事なのか。
市長にはよくよく考えてもらわなくてはなりません。
来年度予算がどうなるのか、今から心配です。