予防接種の健康被害について、議会で質問しました。
6月議会では、予防接種健康被害調査委員会立ち上げのための報酬12万2千円が予算計上されました。
6月11日の議案関連質問で、わたしはこの問題について質問をしました。
昨年 7月にヒブ、小児肺炎球、ロタウイルスの3種類の予防接種をまとめて受けた乳児が、その2日後に死亡した事故を受け、その保護者から、今年5月に予防接種健康被害救済制度への請求が行われ、それに伴い、予防接種健康被害調査委員会立ち上げがることになりました。
予防接種による健康被害の認定までの流れは、請求者が市へ請求。そこで今回立ち上げた委員会からの意見をいただき、県を通して国へ進達、それを受けて国が審査し、決定されます。健康被害と認定されれば救済措置として、死亡一時金約4250万円、葬祭費用約20万円が支払われます。
今回の質問で驚いたのは、3つのワクチン、その中には不活化ワクチンも生ワクチンもあるのをまとめて一度に打ったことです。忙しい保護者の接種率をあげるために、国が進めているとのことで、同じような接種をした幼児は多いのではないかと思います。
まだその因果関係は証明されていませんが、今回の事例を受け、3つのワクチンの接種後の状況を把握するアンケート調査を市独自で行うことも必要なのではないかと提案しました。が、国の制度なので、市独自で調査をすることはできない、との答弁でした。
予防接種といえば今話題になっているのは子宮頸がんワクチンですが、その健康被害の報告が話題になっていることを受けて、鎌倉市や茅ケ崎市(※)、藤沢市などでは独自のアンケート調査を行っています。今回は子宮頸がんワクチンについても併せて質問しました。こちらの調査はこれから検討をして行くとのことでした。
こちらはできて、あちらはできない、というのが何故なのか?まだ因果関係が証明されていないから、とのことですが、証明されてからでは遅すぎる、せめて接種について注意を促すとか、いっそのこと接種を見合わせるのが、リスクマネージメントではないかと思います。
予防接種は、病気のリスクは減らすけれども副反応のリスクとはいつも隣り合わせです。病気と副反応と両方のリスクを照らし合わせ、自分の暮らし方や健康状態のなかで、どの予防接種を受けたら良いか、それぞれが選択しけることが理想ですが、現実はリスクの情報量が圧倒的に少ない。
今回市の予防接種のHPを確認しましたが、「予定通りに接種しましょう」というのはあるものの、「副反応」とか「健康被害」といった言葉は見当たりません。予防接種のリスクに関する情報については、今後徹底していくと福祉健康部長は答弁しました。ぜひしっかり行って欲しいです。
ところで、茅ヶ崎市の調査の結果では、接種した方へのアンケートでは、接種した方がなんらか変化を訴えているということです。小田原で調査をしても同じくらいの割合で変化が報告されるのではないかと思いますが、今のところ問い合わせはないとのこと。つまり、たとえ予防接種後に変化がったとしても、その因果関係が立証され、健康被害として救済されることはかなり難しい、ということだと思います。
※ 茅ヶ崎市 子宮頸がんワクチンの調査結果(リンク)
予防接種のリスク。丁寧に考えねばならない問題です。
私の議案関連質問 6月11日 http://youtu.be/2h2GELRna2w
“予防接種の健康被害について、議会で質問しました。”へ1件のコメント
この投稿はコメントできません。
予防接種の副反応を考えたら、接種を見合わせるべきだとのことですが、そうでしょうか?
厚生労働省の資料によると、例えば、子宮頸がんワクチンでは、重大な副反応とされるアナフィラキシー症候群は接種96万回に1回、ギランバレー症候群は接種430万回に1回発生するなどとされているのに対して、子宮頸がん患者は年間1万人に発生し、毎年3000人が亡くなっています。日本の女性の人口は約6500万人ですから、毎年日本女性の6500人に1人が子宮頸がんになり、2万人に1人が子宮頸がんで亡くなっていることになります。
ワクチンの効果が70%だとしても、子宮頸がんにかかるリスクとワクチンの副反応のリスクを考えたら、桁違いにワクチンの方が安全であることがわかります。その上、ワクチンで亡くなった人もほとんどいません。
以前、子宮頸がんワクチンで不妊症になるとか自閉症になるなどと言われましたが、とんでもない間違いであることがわかりました。
日本脳炎についても、昭和20年代には毎年1000人くらいの人が亡くなっていましたが、予防接種が普及してからの死亡者数は年間数人程度に激減しました。
しかし、平成元年から16年までの間に厚生労働省が認めた副反応により18人死亡したため、一時期積極的勧奨をやめてしまいましたが、年間1人か2人が予防接種の副反応で亡くなるからと言って、予防接種をやめてしまったら、再び昭和20年代のように日本脳炎で毎年1000人くらい亡くなることになるでしょう。
この二つの例だけを見ても、予防接種の功罪を考えたら、明らかに功の方が大きいのです。それも桁違いにです。
佐々木議員も子宮頸がんで亡くなる女性の数はよくご存知でしょう。
どうしてその女性たちのことを考えずに、予防接種の普及に水を差すことばかり主張されるのでしょうか?