修正案提出、賛成多数で可決!

19日から始まっている3月議会。今日は補正予算の採決。
今回は国の緊急経済対策である「地域活性化・地域樹民生活等緊急支援交付金」の先行型(補助率10/10)を活用するため、27年度の当初予算で提案予定だった事業を前倒して、補正予算で提案。

わたしが所属する総務常任委員会審議があった事業のうち、私が今回気になったのは
①片浦地域で大学生や教員を滞在させ、観光につながる地域資源を調査するための事業=約199万円
以前もこの地域には、早稲田大学の調査が入っている。再度同じような調査を行う必要があるのか?そもそも、地域資源は調査を行わないとわからないものか?委員から様々な質問が出ても担当部長からは、念仏のように同じ答弁が繰り返されました。これでは議論になりません。

②平成27年度から策定予定の「おだわらTRYプラン」の後期基本計画と地方版総合戦力策定のための市民参画の手法を構築するためのコンサル料=約772万円
前期おだわらTRYプラン策定時の市民参画の手法の検証は行ったのか?大掛かりな市民参画の手法を行ったにも関わらず、TRYプランは今までの総合計画とそんなに変わらない。課長から、検証を行い効果があると実感している、との熱い答弁がありました。ならば、わざわざコンサルに委託しなくとも、職員で手法を構築できないのか?最近はなんでもコンサル任せというケースが多いように感じる、と意見を言いました。

③片浦地域のまちづくり委員会が取り組むコミュニティービジネスのために、片浦中学に農産物の加工場や倉庫、打ち合わせスペースを整備する事業=約600万円
コミュニティービジネスの具体的な情報がなさすぎ。
事業主体は誰なのか?市?片浦地区まちづくり委員会?小田原柑橘倶楽部?市の答弁もその辺りはあやふや。
何を加工するための加工場なのか、地域での需要はどのくらいあるのかの説明もなし。コミュニティービジネスの採算性、持続性の担保も不明。せめて事業計画書を出すべきとの意見に、やりなががら組み立てていく、という信じられない答え。
また、旧片浦中学をどのように活用するのかの方向性もきちんと定まらないなか、道路の狭さなどが問題となって活用の幅は限られている状況で、場当たり的な整備をされるのは困ります。
片浦地域の高齢化や人口減少が深刻であることは十分承知しているけれど、果たして十分活用できるのかどうかよく分からない施設を税金でつくることが、この問題の解決につながるのか、一歩間違えれば、地域のお荷物になる可能性もあります。

委員会での議論を踏まえ、③の片浦地域の加工場設置を削除する修正案を提出し、賛成多数で可決されました。はじめは「なんかおかしいけれど、あってもいいんじゃないか?」という雰囲気で、私としては、こんな適当な提案をだまって通すわけにはいかないと考え、ダメもとで修正案を提案しました。しかし、さすがにあのひどい委員会での審議で予算を通すのはまずい、ということで、多くの議員が修正案に賛成してくれました。

少子高齢化社会が進み、さらに社会を支える15歳から65歳の生産年齢人口の現状で、支える側の負担が今後さらに大きくなることは市も指摘しているところです。だからこそ、税金を無駄に使うわけにはいきません。「たかが600万円」と見るのか「600万円も!」と捉えるのか、とても悩ましい提案でしたが、600万はやはり大きい、という市民感覚に立って、ひとつ節約ができたのではないかな、と思います。