国民健康保険が大変なことに!!

3月議会では、今年度最後の補正予算(年度初めの予算の訂正の予算)が審議されました。市税収入は全体で当初に比べ6億円の減。昨年度に比べ、全部で16億7800万円の減額になります。経済が低迷を顕著に表わしています。先日、市側から今後の財政運営についての説明がありましたが、今後も税収の減少は避けられず、厳しい財政運営が予想されていますが、一方で、社会保障費は年3億円程度ずつ増大していくとなっています。
そうした中、なんと国民健康保険の会計が、当初で国、県からの負担金(もらえるお金)を約10億円も見込み間違いをしていたことが分かり、その補てんに、国民健康保険事業運営基金から9500万、一般会計から8億4千万、さらに県からも1億5000万借金をすることになりました。国民健康保険事業は、国、県からの負担金、国民健康保険料、一般会計からの繰入金で運営されています。一般会計からの繰入金は家庭でいうなら親からの援助、基金は自分の貯金というかんじでしょうか。国、県からの負担金は合わせて40%と決まっていますから、自分の稼ぎ(つまり保険料)で足りない分、基金(貯金)を取り崩し、なんと残金はゼロ、(正確には978円)、県からの借金(保険財政自立支援貸付金といいます、正確には)は利子はないとはいえ、限度額まで借りてしまって、今後は全額返さない限り借金はできないわけです。
いったい、どうして、10億も間違えてしまったんでしょうか?何度質問しても、課長はよくわからない答弁を繰り返しました。10億は、仕方がなかったで済まされる金額なのでしょうか?
問題は、来年度からは国民健康保険事業はさらに厳しさを増し、一般会計からの繰り出し金も昨年度より1.5倍も増えているわけで、いったいどこまで増やせるのでしょうか。本来基金や貸付金は、運営が厳しくなった今後にこそ使うべきのもので、これから厳しくなるとわかっているのに、基金もなければ借金もできないのなら、どうするつもりなのでしょうか?
委員会で質問すると、副市長は「保険料の値上げをするしかありません」といとも簡単に答えました。
保険料の値上げは、市民の生活にも大きく影響をします。
自分たちが、10億も間違えておいて、仕方なかったかのような開き直り的な発言、保険料の値上げを簡単に口にするというその神経に、本当に腹が立ちました。
そうはいっても否決しても仕方がないので、賛成するしかないのですが、もっとまじめに、責任を持って仕事をすべきとの意見を述べました。

全国的に、国民健康保険事業は危機的な状況にあります。一般会計からの繰り入れというのは、国民健康保険に加入していない人からの負担金でもあります。そもそも、国民健康保険は、自営業者や高齢者、学生など、低所得者で、医療費がかさむ者同士が負担しあうような制度で、いわゆる大企業や公務員、医師などが独自で行っている共済保険とは、負担感が違うものです。私としては、本来は保険制度の一元化、つまり、どんな職業についていても同じ保険の制度で支えあう、ということが必要だと考えています。市として、安易に値上げをするよりも、制度の一元化を国や県に訴えていってほしいと思います。
とにかく、来年度予算では、国民健康保険料の値上げが確実になるようです。

国民健康保険が大変なことに!!”へ4件のコメント

  1. 原 亨 より:

    徹底的な調査
    犯罪行為が絡んでいる可能性を感じます。

    まず警察に被害届けを出し、徹底調査をすべきでしょう。

    調査の結果、単なる事務ミスだと分ったら、その責任者を罰するべきだと思います。

    そこまでやらないと、市民は値上げに協力しないのではないでしょうか。

    この案に強力に反対する有力者がいれば、先ず彼が疑わしいと思います。

  2. Take より:

    Unknown
    なんだか狐につままれたような話を突然聞いて驚いています。
    このBlogの内容を僕のBlogで紹介して良いでしょうか?
    うやむやにされないためにも、多くの方の目に留まるようにあちこちで書いて読んでもらうことが大切に思います。

  3. 佐々木ナオミ より:

    Unknown
    原様
    犯罪行為が絡んでいるかどうかは分かりませんが、「なぜ」というのはどうにも腑に落ちません。
    どういった調査が可能なのか、調べてみますね。

  4. 佐々木ナオミ より:

    Unknown
    takeさま
    ぜひお願いします。

    もう少し詳しく説明しますと、
    H19年度は後期高齢者医療保険が創設され、それに伴い、国民健康保険事業のこれまでの負担が軽減されました。
    その時の国、県からもらえるお金をH19年もH20年も多く見積もってしまった。それが実際にお金がもらえる段になって、見積もり違いだと分かったのがH20年の4月。3月には当初予算が決まっていたので、間に合わなかったというのが、市の説明です。実はこのときに、保険料を減額しているのです。ですから、実際にはH19年度に保険料はいったん安くなり、
    来年度はまた高くなる、ということなのです。

    書いていて、とてもややこしいなと思いますが、そういうことなのです。

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