決算委員会のご報告

9日で長かった9月議会が終わりました。

3日には私は会派を代表して総括質疑を行いました。
取り上げたテーマは6つ

1、市役所食堂
職員の互助会が、7階の500㎡ある場所を借りていているということになっている。
食堂を運営する業者の選定も職員互助会。
そのうえ、職員互助会が借りているので、賃料は無料!
昭和51年から続いてきたこの仕組みを、そろそろ変えたらいかがでしょうか?
いっそのこと、食堂をやめたら、近くのお店の売り上げに貢献できるかも!

〈市の答え〉
そうかもしれない。前向きに検討してみます。
(なんでこんな質問をしたかといえば、食堂のメニューがイマイチ不味いをずっと続けているのは
どうしてなのか?という素朴な疑問からです。つまり、企業努力しなくてもいい仕組みなのが問題なのだ!)

2、街頭消火器
小田原市内に5000本近く整備しているが、本来の目的は「震災時の初期消火」
市内の前建物の約80%が耐震化されている中で、こんなにたくさん必要だろうか?
毎年600本ずつ交換、格納庫も古くなってきてる、「いつもやっているから」という感じで
予算が義務化してるんじゃなかろうか?効果的な配置を想定して少し整理したらどうか?

〈市の答え〉
市民の安心感もあるし、普通の火災の初期消火に役立っているから続ける。
(でも、年間使われてるのは数本ですよ!自分の家に持ってる人だっているでしょうに。
  同じ震災対策ならもっと必要性が高いものがあるはず!)

3、ケアタウン構想の、生活応援隊
地域の中で、助けるを必要とする人、助けられる人をマッチングして、助け合いのまちを作る、という
H23年度の新規事業。当初は5地区のモデル地区での実施を想定していたが、実際は1地区、
それも立ち上げ準備だけ。なかなか引き受けてくれる人がいないのが問題。
1地区10万円ということは、マッチングをするコーディネーターもボランティアを想定。
結果、民生委員さんとか、自治会役員が引き受けることになるが、ほかにも
自治会にボランティアでお願いしている事業がとにかく多すぎる!
(地域コミュニティー、スクールコミュニティー、子どもの見守り拠点、地域防災、などなど)
結果、「自治会ばっかりに負担が多い」との文句が出ている。
コーディネーターはボランティアでは無理。コーディネーターはきちんと雇用すべき。
事業を根本的に設計し直したらどうか。

〈市の答え〉
担い手が問題。検討してみるが、基本はボランティアにしたい様子。
市と地域が連携して取り組んで行きたいとのこと。

(市の職員は仕事でしょう?なぜ、市民ばかりにボランティアを求めるのか?)

4、レンタサイクル
この事業は市と小田原ガイド協会の共同事業として行っています。
事故の対応などを質問。
重症の怪我に対しては対応している保険に入ってはいるが、軽度の怪我には
予算がかさむために対応していない状態。
全交通事故のうち、自転車事故が3割を超えている現場で、事故対応は今後も検討すべではないか?

それから、実はつい先日レンタサイクル使用中の事故がありました。
小さな子どもを後ろに載せていて、子どもの足が巻き込まれてしまったそうです。
幸い怪我は軽症でしたし、本来はルール違反。市には責任がないものの、事故防止の啓発や
貸し出すときの対応を今以上に丁寧にすべきだし、なにより、せっかく子ども連れできた
観光客の方が使えないのはサービスとしてはいかがか。幼児用座席のある自転車や
そのほか電動自転車とか、様々な利用を促進するために自転車の種類を増やすべきでは?
また、現在は小田原城の歴史見聞館のみの貸出だが、貸出所をもっと増やす、
特に、駅前にはぜひ整備すべき。

<市の答え>
保険については研究する。自転車の種類は増やす予定。貸し出し場所も前向に検討する。
(レンタサイクルは基本は「観光のため」ですが、市民の足として使えたらもっと便利だし、
 自動車も減るかもしれません。活用の幅はまだまだあるはず!)

5、学校司書
この事業は、平成23年度から始まり、中学校区ごとに1名の学校司書が区内の複数の学校へ
派遣されている事業。有隣堂に1440万で委託。

書類審査の中で、各司書の「業務日誌」の原本を見せてもらいました。
これが、あまりに個人差があり、様々な取り組みをしている人もいれば、本の整理しかしていない方もいる。
「始めての方がいて、業務に慣れていなかったため個人差があった」との説明でしたが、民間委託のメリットは「民間の持つ専門的なノウハウを活用する」ということだったはず。
二社の応募から安い有隣堂を選んだが、「安かろう悪かろう」では、そのしわ寄せは子ども達にいってしまい、
せっかくの有意義な事業が意味がありません。
24年度も継続して有隣堂に委託してますが、この選定に不備はなかったのか質問しました。

<教育委員会の答弁>
業務日誌は委託には含まれていない。書いてなくても中身はちゃんとしてると校長からは聞いている。
(なんだそれ。民間委託なんだから、業務指示は校長でなく有隣堂がします。教育委員会が有隣堂のチェックをしなくてどうするんだ!そもそも、学校への民間委託は給食だって用務員さんだっていろいろ議論の末入っているのに、子どもと深い関わり合いがある学校司書をいきなり民間委託することが多いに疑問。
私昨年9月にも一般質問したこの問題。今後も追求して行きます。)

6、水道事業
水道事業(つまり、市の水道)は水道管の老朽化やら耐震化やらお金がかかる問題が
目白押しですが、水道料金だけで賄えられていないという大問題があります。
水を製造するコストが、水の売り上げ単価を上回り、供給すればするほどマイナスがかさんでいくという状況が
年々ひどくなり、昨年は過去最悪の1m3あたりマイナス⒐36円。
まさに負のスパイラルに陥っているわけです。
皆さんが節水に務めたり、トイレも洗濯機も節水タイプが普及してきた、なにより、
大きな企業が地下水を利用し、水道を使わないので水道料金が入らないのですね。
ここまでくると、平成7年からそのままになっている水道料金が値上げなんてことは、ないんでしょうか?

<市の答弁>
「いろいろ努力して行きます」とのことで料金値上げには言及せず。
地下水は小田原市は現在はただですが、使用料をとっている自治体もあります。
ただ、企業は豊富な水を目的に小田原にきてるので、有料にすると撤退してしまう恐れも。
うーん、悩ましい問題です。

決算は、事業の結果を検証し、次年度への予算に生かすという役割があります。
が、今回の決算は新しい方式だったこともあり、ちょっと混乱気味でした。
全決算が承認(私は賃料免除のあったヒルトンだけ反対)でした。